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イスラエル旅行を考えている人へ【これだけは知っておきたい8点】

2024.02.25

中東の国イスラエルは、歴史・宗教的に大変重要な地域として知られており、旅行先としての魅力も数多く備えています。ただ、複雑な歴史を持つ国であるが故に、注意点もいくつかあります。イスラエル旅行へ向けて、知っておいて頂きたいポイントをまとめてみました。

  1. 一度は行ってみたい!魅惑の国イスラエル旅行
  2. ①現在のイスラエルの治安情勢
  3. ②イスラエル旅行のベストシーズン
  4. ③イスラエル旅行の準備
  5. ④イスラエル旅行前後の予定確認
  6. ➄イスラエル旅行中の服装
  7. ⑥イスラエル旅行に必要な通貨
  8. ⑦イスラエル旅行におすすめの観光スポット:宗教関連
  9. ⑧イスラエル旅行におすすめの観光スポット:リゾート地
  10. イスラエル旅行前に知っておきたいポイントまとめ
イスラエルは、古代より栄枯盛衰を繰り返した様々な文化の要ともいえる存在、聖地エルサレムを擁し、旧約聖書の世界に出てくる地名が数多く並ぶ魅力あふれる街です。また、現在も続く宗教・民族的な対立の舞台でもあり、複雑な環境でもあります。イスラエルを旅行する上で、ぜひ知っておきたいポイントをまとめてご紹介致しましょう。

何が起こっている?

イスラエル旅行をお考えの皆さまでしたら、最近のニュース等をご覧になって既にご存知ではないかと思いますが、現在のイスラエル国内、特にパレスチナ関連のガザ地区、ヨルダン川西岸地区等は緊張状態になっています。2018年5月14日に、アメリカ大使館がこれまでテルアビブに置いていた大使館をエルサレムに移転設置したことがきっかけになっています。
エルサレムを首都とみなして、アメリカが大使館を移転したことが、最大の要因となっているのです。エルサレムという街は、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教のそれぞれがみな「聖地」としている宗教的に大変重要な都市であり、それが故にこれまで古来から今日に至るまで長年にわたる紛争の火種にもなってきてしまった街であり、地理的にもヨーロッパ、アフリカ、アジア地域への中間ともいえる要衝にあるためでもあります。
ただ、長年のケンカのタネになってきた挙句、世界大戦、中東戦争にまで発展し、最終的に国連の介入もあって「ここは、仲直り(和平)の過程を経て、どうするか考えよう。それまでは、どこのものでもない。保留!」ということにしてあったのです。が、その保留状態を、仲直りを主導できるかと思われたアメリカがその均衡を結果的に崩してしまい、今に至ります。
治安、という面では通常とは異なることに注意しなければいけない危険情報かもしれませんね。通常の「治安問題」というと、スリが多発する、とか、詐欺に注意、等ですが、今の状況における「治安」は「安全」に寄ります。5月17日からは、イスラムのラマダン月が始まり、今後の治安情勢にはさらなる情報収集のアンテナも重要となります。

治安情勢はどうなってる?

2018年5月15日現在、日本の外務省が運営している海外安全ホームページによると、イスラエル国内全体的に危険レベル1と3です。パレスチナに関連する地域(ガザ地区、ヨルダン川西岸地域等)は危険レベル3の「渡航中止勧告」です。それ以外の地域は危険レベル1。その差が、大きいことが、現状のイスラエルを示しています。
治安情勢の比較的良い観光都市が、イスラエル国内には多数存在することも、今知っておいて頂きたいポイントかもしれませんね。治安については常に気を配りつつ、せっかくだからイスラエル旅行についても前向きに考えて頂きたいので、ここからは、簡単な注意事項含め、様々な情報を順にご紹介しましょう。
イスラエルの気候は日本とよく似ているので、日本にいる時とさほど変わらない服装を用意すると良いでしょう。暑い時期には帽子とサングラス、寒い時期には防寒具、といった具合です。雨季と乾季に分かれており、雨季は11月から4月、乾季は5月から10月となっています。注意すべきは「安息日」の存在です。季節にかかわらず、ユダヤ教における「安息日」には商店からレストラン、国境まですべて閉じられますので、旅行日程にはご注意ください。

パスポート確認

パスポートを持っていく、という忘れ物の確認のことではありません。日本国籍を有する人がイスラエルへ旅行へ行く際には無査証入国ができるのですが、そのための必要条件があるのです。パスポートの残存有効期間が6か月以上あること、余白ページが2ページ以上あること、が条件となっています。余白ページについては、残存有効期間がまだあるのでしたら、「増補」というページを増やす手続きがおすすめです。
いや、まだ準備してるところ。出発前に?と思われる方もいらっしゃるでしょう。なぜ旅行後についてこんなところで言及してしまうかと言いますと、実は、イスラエル入国スタンプの有無で、今後中東・アフリカ地域で入国拒否されてしまう国々があるからなのです。イスラエル旅行の後、仕事でアラブ諸国に行くかもしれない、等、予定がある方は特に注意が必要です。
また、様々な理由から「対立国」とみなされている国々の入国スタンプや査証がすでにパスポートにある場合、イスラエルへの入国に際してさらに厳しいセキュリティチェックを受けることがあります。また、陸路でも出入国可能なエジプトやヨルダンのスタンプがあっても「対立国」では入国拒否されることもあります。中東地域を周遊する予定を立てるのでしたら、イスラエルを日程の最後にすることをおすすめします。

入国不可になる国一覧

イラク、レバノン、リビア、サウジアラビア、スーダン、シリア、イエメン、ソマリアの8カ国です。これらのアラブ諸国は、そもそもユダヤ国家であるイスラエル自体を国家として認めておらず、パレスチナ国を国家として認めています。国ではないのだから、入国なんてありえないだろう、ということです。イスラエル、パレスチナとも国連では国家としての地位が認められています。

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入国審査の際にこの言葉を言うことができれば、パスポートにイスラエルの出入国スタンプを押されずにすむことがあります。パスポートに直接押されない代わりに、別紙にスタンプが押されるのです。ただし、絶対ではありません。確実性を持ちたいのでしたら、次にアラブ諸国を訪れる際には、新しくパスポートを発行してもらうことをおすすめします。
イスラエルはユダヤ教主流の国なので、イスラム諸国とは異なり、女性の服装にブルカやアバヤ、ベールなどの着用義務はありません。ただし、過度の露出は好ましく思われず、節度ある服装を求められます。その代わり、というワケではないですが、男性にはユダヤ教関連の宗教施設へ近づく際には、「キッパ」と呼ばれる平べったい帽子を着用します。(入口などで紙製のものを配布していることもあります)
エルサレムにある嘆きの壁の写真などで、真っ黒な服装に真っ黒なハット、ヒゲやもみあげを伸ばした髪型の男性を見かけたことはありませんか?これは、ユダヤ教の中でも、「超正統派」と呼ばれる人たちの男性の伝統的な服装なのです。日本ではあまり見たことない服装なので珍しい感じがしますが、祈りの場に正装で行く、というごく自然の服装です。
イスラエルで現在使われている通貨は、シェケル(Shekel)という単位で、小さい単位はアゴラ(Agora)と言います。それぞれ複数形では呼び方が異なり、「シュカリム」「アグロット」となります。国内では広くUSドルが通用しますので、日本でドルに交換して持ち込むことをおすすめします。ドルでそのまま支払い可能ですし、お釣りはシェケルで帰ってくることが多いので、両替なしで過ごすことも可能です。

嘆きの壁(Wailing Wall)

こちらは、エルサレムにある「ユダヤ教」の聖地です。紀元前の時代、ソロモン王やヘロデ王が建築、改築した壮大な美しい神殿だったのですが、紀元後のローマ軍による破壊で、残されたのがこの壁だけだったのです。それと同時に、ユダヤ人がエルサレムに入ることを禁止されて祖国を失い、世界中に離散していきました。その悲劇を嘆き、復興を祈る場となっていることから「嘆きの壁」と呼ばれています。

黄金の岩のドーム(Dome of the Rock)

こちらは、前述の「嘆きの壁」の裏側部分にある、「イスラム教」の聖地です。そもそも、イスラム教とはユダヤ教やキリスト教にも出てくる「神」のお告げを最後に聞いた、とされるムハンマドの教え「コーラン」を信仰の対象としています。そのムハンマドが一夜のうちに昇天の体験をした岩を、聖なる岩としてこのドームで覆う形で祀っているのです。

聖墳墓教会(Church of the Holy Sepulchre)

こちらは、「キリスト教」の聖地。嘆きの壁と岩のドームが隣接していたことに比べると少し場所は離れますが、大差ありません。同じエルサレムの街中です。「神」の預言者として生きたイエスの体が埋葬されて、後に復活した、とされる石墓が教会内部に祀られています。また、近隣にはイエスの足跡が多く、十字架を背負って歩いた道(ヴィア・ドロローサ)も実際に歩くことができます。

テルアビブ(Tel Aviv)

さて、今度は歴史や宗教からすっかり離れてみましょう。イスラエル最大の産業都市、テルアビブです。アメリカ以外の日本を含めた主要各国、国連がイスラエルの首都としているテルアビブは、都市機能が発達しており、また地中海に面した風光明媚なビーチリゾートとしても有名です。美しい海や、旧市街のエキゾチックな町並み、美味しいシーフード。様々な楽しみ方ができます。

エイラト(Eilat)

こちらもビーチリゾートですが、イスラエル最南端に位置します。イスラエルの地図を見て頂くとお気づきかもしれませんが、南へ向かって三角の頂点のように細くのびた先が紅海のさらに奥にあるアカバ湾とつながっています。アカバ湾は、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエル、エジプトの4国が非常に狭い範囲で面している特殊な地域でもありますが、気候に恵まれたビーチリゾートとして繁栄しています。
・最新の治安情勢に注意。
・季節は日本とほぼ同じ。服装や安息日に注意。
・イスラエル旅行前のパスポート確認。
・イスラエル旅行前後のスケジュール確認。
・祈りの場へ行くときの身だしなみに注意。
・お金はアメリカドルで。
・歴史や宗教にどっぷり漬かりたい人におすすめ。
・素敵なビーチリゾートもおすすめ。
最近のイスラエル関連のニュースを見ていると、本当に心が痛みます。民族にしても宗教にしても、それぞれが大切にしていることだからこそ、譲れない部分もあるでしょう。とても難しい問題だとは思います。ですが、それらもいつか乗り越え、平和的にこの素晴らしいイスラエルを旅行することができる日が来ることを切に願ってやみません。(なお、掲載の情報については2018年5月現在のものです。最新の情報は大使館や外務省公式ホームページなどをご確認ください。)
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://farm8.staticflickr.com/7301/9219126811_127abb7329_z.jpg